【十干】高島易による、知っておいて吉

⑧辛 かのと(金の弟)シン・・・万物が成熟するの義。辛は、「古書」に「辛は新たな理」あり、草木の枯死して新しくなろうとする意味と、刺激的であることから発展して、「からい、つらい、くるしい」という意味がある。四季では、わびしい晩秋です。

 

人物に例えると、沈着で淡白なタイプで、しかも理想が高く、行動は礼節が整い、実より名をとる傾向を持っています。自尊心も自負心も強い、しかも強情で信念が固い為、決して自分を譲らない一徹さがある。緻密な思考力もあるが、神経質すぎて取りこし苦労が多く陰気です。また嫉妬や猜疑心が強い為に「和」を欠くことが多い。肉親に縁がうすい事と、時代と人を見る眼の確かさに特徴があるので、高望みをせず、目標を明確に定めてじっくりと腰を据えて取り組んで吉。

 

十二支では”酉”に相当する。

 

オレは韓ドラの時代劇のファンです。最近見終わった「馬医」というものです。テーマの一つに辛の人が登場。生まれは「奴婢」養子になって「両班になる」。主人公は「両班」の家に生まれたが、医師である父が邪悪な罠の末捉えられる。生まれたばかりの「男児」は「奴婢の女児」とする変えられるという、韓ドラの定番でもあります。

 

日本でも身分制度は長きに渡り、歴史の流れをかたどったと思います。「士、農、工、商」という制度がありました。

オレは30代半ばまで、もうひとつの「巨大な影の身分」があることを全く知りませんでした。オレが生れてそだった地方の風土でいう集落よりも一回り小さい集落のことを部落と呼んでいました。でも関東、関西では禁句だと知り、驚きました。オレの育った地方では、名古屋には嫁にやるもんじゃないといいます。それでも「ご縁」があった時は、一族総出で、桐の箪笥に着物を詰め込み、嫁入り道具として持たせる。「あちらさま」では、皆さんに箪笥の中身の御披露会を催す。

 

単に風習には留まらない何か根深い、歴史のパンドラを開ける羽目になるのかなと、邪推してしまう。大阪の路地裏に朝鮮街がある。オレはそこで珍しい人形を買ってきて、母のひんしゅくをかったことがある。日本人形と異なり、おしゃれだった。 

”知らない”ことは、無知で無礼な事と初めて体験した一つです。

 

※⑧辛の義をスルーしたことに気づき、まとめました。

 

つづきます。