【十干】高島易による、知っておいて吉

暦はいろいろな視点から観て「〇〇の2019年」という表題の占学の本が本屋さんに並びます。今回は高島易による、九星をより活用するために役立つ「知識」をお伝えします。

 

Ⅰ  「こよみ」・・「こよみ」は未来を照らす道しるべです。私たち日本人は無意識のうちに、生活の中に取り入れている。結婚式、葬儀、家の建築、お墓の建立等々です。お正月、節句、七五三など独自の風習もたくさんある。先人たちが長い長い年月と経験(統計)から導き出した英知の結集、それが「こよみ」と言うわけです。特に農業国でもあったこの国には大事に受け継がれてきたもの。

 

2  「六輝」・・①大安・一日中縁起の良い日、すべてに良い日。  ②先勝・午前11時までのみ幸運、急用事は良い。  ③先負・午後13時からのみ幸運、急用は避ける事。  ④友引・午前、午後が幸運、葬儀はタブー。正午は凶。(実家では一人亡くなると三人続くという)  ⑤赤口・正午(11時から13時)のみ幸運、刃物のケガに注意。  ⑥仏滅・幸運タイムなし。特に新規事業、移転はNG。  

六曜ともいうが、その名の通り6種類ある。まったく気にしないと言う人も、結婚式は、仏滅の日の利用料金が安いからと言う人もいる。

 

オレ自身は個人の判断でいいと思う反面、統計、先人の智慧(古代の建造物、土器、装飾品、刃物、食物、衣服など)は確かに「今だからこそ」活用できると考えている。

 

3  「十干 じっかん」・・十干とは、天の気を甲、乙、丙、丁、戊、己、庚、辛、壬、癸。天道の巡りに従って発する気の質を示す。これは宇宙空間の気を天体の木星、火星、土星、金星、水星の五行になぞらえ、更に陰・陽に分けたものです。十干は「母とし」十二支は「子となす」。天文、自然の理をいろいろな面に応用して「えと」のもつ性質とした。十干は草木の発生、繁茂、成熟、伏蔵の過程で表現したり、人物像に当てはめたり、性質を表現している。

 

4  ①甲 きのえ(木の兄)コウ・・万物が甲を破って出でるの義。甲はかぶとのこと。草木の種子が地中にあって未だ地上に発芽することができずにいる。四季では初春の候、萌え出ずる盛大な勢いを内にもっている。人物は不撓不屈のひと。慈悲深い、自尊心強い、直線的で短気で怒りやすい、物事にこだわりやすい、動物では、トラにあたる。   ②乙 きのと(木の弟)オツ・・万物生じて軋々たる義。乙は草木の芽が外界の抵抗が強いため、まっすぐに伸びられずに曲がりくねっている形。草木の種子がすでに発生の気を得て、その種子の皮は破りましたが、まだあ地上に萌え出ことができず、自然の理に従って、しばらる地上に屈んでいる状態です。四季では中春で、まさに行楽の春を迎える時ですが、乙の気は「かがむ」なので、活発とは言えません。

人物では柔和で温情な人、謙虚、礼儀正しい、多くの人の信頼を得るタイプ。内にこもりやすい、内面的には相当強情 意地っ張り、自己中心的、一つのことをやり遂げれない。十二支では、卯にあたる。

 

③丙 ひのえ(火の兄)ヘイ・・陽道著名の義。丙は炳(あきらか)を語源とし、火の燃えるさま、あかあかとしている。爛漫とはなが咲き始める頃で太陽の恵みによって全てのものが明らかになった様。四季では初夏です。人物では明朗活発、派手好み、積極的、社交的、華やかが好き。  反面自己顕示欲が強く、自信家、大雑把で散漫になりやすい。持続力に欠け、情緒不安型。目標を一つに縛って、ただ浸らすに努力すれば道は開ける。 

十二支では、午にあたる。

 

④丁 ひのと(火の弟)テイ・・万物丁壮の義。丁は陽気も盛んになり、草木も力強く生い茂って最高潮に達している状態。「丁は壮なり」と古書にあり、さかん、つよいという意あり。人物では、人が良く、穏やか、何事も丁寧。鋭敏な神経と豊かな感受性をもつ、聡明で 記憶力に優れ博識、美的センスある。言動は静かで落ち着きあり、内面に積極性も秘めている。  

好き嫌いが激しい割には、表面には出さない。純情ではあるが、嫉妬深く異性問題を起こしやすい。 ゆとりある姿勢を心掛ける事。十二支では、巳にあたる。

 

⑤戊 つちのえ(土の兄)ボ・・発生発育の義。戊は発生発育の義。戊は茂(しげる)の意。万物繁茂、盛んな春・秋の土用です。陰と陽が繁雑する意味も含まれている。樹木が茂ると風通しや日当たりなども悪くなり、梢枯れたり、虫がついたりして樹が枯れてしまうため、思い切って剪定をしなければならない意味もある。人物では、外見は温厚で謙虚に見えるが、自尊心強く、傲慢にみられる。忍耐力も弱く物事を最後まで、続けることができない。義理固さを生かして、円満な人間関係を作ってこそ幸運を得る。十二支では、辰と戌に相当する。

 

猛暑そして高湿度、心身の健康を管理するに難です。今までの常套句では、 ”う~ㇺ”。次が出ない!暑さ寒さ 彼岸まで! という先人の天文的智慧を信じよう。

 

暦が新暦になったのはいつなのか、オレはわからないに等しいのですが、「こよみ」と言ったときは、旧暦のものを指しているような気がします。

四季は春夏秋冬、二十四節気立春啓蟄清明立夏芒種小暑立秋、白露、寒露立冬、大雪、小寒(これは一か月に二節ずつ配されて、)正節(せいせつ)と言い、これを基準として節入りと言われている。

 

旧暦の季節それぞれのできごとをそのまま名前にしている「七十二候」というこよみがあって、生きとし生けるものの息吹にみちたこよみがある。

処暑・・天地始めて粛し」ようやく暑さが収まりはじめるころ。夏の気が落ち着き、万物があらたまる時期とする。(新暦では、およそ八月二十八~九月一日ごろ)